最終組み立て・ワイヤーの取り回し
これまた悩んだのが「手首の固定角度」です。市販エンドアームのようにまっすぐ伸ばすプランもありましたが、私はT1終盤のあの雰囲気を表現すべくこのような角度で固定することに決めました。人間ならば絶命即脱力で「ふんにゃり」するでしょうが、ロボットならば「死後硬直」が素直な解釈でしょう。ここをご覧の方は、プレス機に挟まった姿勢を想定して真正面の人間の首を絞めるポーズをとってみてください。そうです、手首はやはりその角度になりますよね。
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そして組み立て作業の最終段階ではこの「可動機構用ワイヤーの取り回し」にとても苦労しました。そもそも今回の作品は全ての部品の形状が実物通りで、なおかつそれぞれを独立して製作・アッセンブリーしていることから実物同様の可動機構を持っています。つまり、SIDESHOW等のT2エンドアームのような「それっぽい取り回し」ではなく、「正確な取り回し」の必要がありました。完成時には、撮影の際にいくつかの表情が再現できる程度の機構を残したのみで、残りの可動機構は固定としました(作品の強度的側面からと、組立時の物理的制限から)。ただ、最終的に固定するからと適当な取り回しをすることはプロップの再現という本題からかけ離れるし、何よりもここまで私の信念から外れます。地道に一本ずつ、角度や長さに細心の注意を払いながら作業したことは言うまでもありません。
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REMAINS of the first terminator