エンドアームの魅力
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T1ラストで機能を停止したターミネーター。T-800のCPUをもってすれば、サラの手によってプレス機のシャッターが降ろされた瞬間に「その最期」は想定できていたでしょう。シャッターを破ることなど造作もない筈のT-800が瞬時に「絞殺」という手段を採ったことがそれを表しています。あのシーンは、ヒロインと敵が「ともに追い詰められた状況」にあり、最後はプレス機の作動スイッチを探す「サラの左手」と、絞殺するに必要で最小限のポジションを探す「T-800の右手」との争いでした。
あの息詰まるシーンを演出し、そして続編でも大きな意味を持つこととなるこの「金属の手」は、私だけでなく世界中の多くの人たちの脳裏に焼き付いています。私は今回、その「T1版エンドアーム」のプロップ再現に取り組みました。例によってプロップの検証、材質の特定、構造の理解という部分から始め、最終的には「T1ラストの雰囲気や質感の再現」までを行いました。
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決して平坦ではなかった「T1エンドアーム完成までの道のり」を解説していきます。
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REMAINS of the first terminator