#002 : 眼球(レンズ)について
「Eye Surgery」のシーンで大写しになる眼球を注意深く見ると、最前面のレンズ自体は黒っぽい半透明で、内部にある虹彩の向こう側が赤く光っているのが解ります。また、映画終盤にサラ・コナーがT-800に勝利するシーンで、プレス機によって生命を失っていくT-800の眼球を注視するとやはりレンズの向こう側の光がフェードアウトしていく様子が確認できます。そう、私自身長年強く思っていることなのですが「T-800のレンズは赤色なのではなく、光っている時だけ赤色」なのであって「光っていないと時は黒に近い半透明」なのです!これは、2作目の再起動シーンにおいても確認できます。
エンドスケルトン関連製品において、最も古いICONS社製の等身大エンドスカルにはじまり、XFX STUDIO製・Sideshow Collectibles社製・Style on video社製のいずれの製品もレンズそのものが「赤い半透明の樹脂」で作られいるため消灯時も赤く見えます。
ターミネーター2で使用されたプロップの画像を見てみると、確かに消灯しているにもかかわらず赤く見えます。 各社の製品群がこのプロップに倣(なら)ったと言えばそれまでですが、ターミネーター1作目のプロップのように「消灯時は赤くは見えない」のがターミネーターの本当の姿なのではないでしょうか。
確かに私も「エンドスケルトンの目は赤い」という概念には賛成します。赤い目はエンドスケルトンのアイデンティティであり、稼働時に点灯・パワーオフ時に消灯という、映画の演出上でも重要な役割を担っていることも理解できます。ただ、「消灯時にも赤く見える」のはどうしても許せない。そこで、アニマトロニック・バストの製作時には、ベースとして使用したM1号のキットに付属する赤いレンズは採用せず、透明レジンに黒い顔料を少し混ぜてレンズを成形しました(もちろん、ご依頼があれば赤いレンズで製作もしますが、それは私の本意ではないことをご理解下さい)。
研究と考察
関係者へのインタビュー