目を閉じたまま全力疾走

秘蔵DVD ハリウッド

「日本一のSF資料庫」ことパートナー榎本君からある朝突如として渡された一枚のDVD

ジェームズキャメロン スタンウインストン

そこには身震いするほど刺激的な映像がありました(出所の関係から詳細は明かせません、ゴメンナサイ)。1980年代のある日に日本の某所で熱心にT1を語る二人。ジムとスタンがこのように肩を並べている姿を僕は初めてみました。ビックリしすぎて吐きそうなくらい気分が悪くなったほど。この両名がいてこそ今こうして僕はここで偉そうに含蓄を垂れることができるのであり、この二人には敬意以外の感情はありません。

James Cameron Stan Winston

ターミネーター及びエンドスケルトンはこの二人が産み出したものであって、僕の作品が世間からどれだけ評価されようと僕が「人のふんどしで相撲をとっている」状態であることに変わりは無く、そこに僕の勝手な解釈や芸術性・作家性を盛り込むことは心底憚られます。

T-STUDIO ハタナカ

3作目以降のターミネーターの脚本を書いた面々はまさに人のふんどしで相撲をとり、なおかつ豪快に投げられてしまった力士の姿そのものなのでしょうが、それでも各作品の中にやはりキラリと光る(話の筋としてもしくはビジュアル面において)部分があるのは、そこに愛情と敬意を感じて取れるからなのだと思います。ターミネーターに対する僕の愛情が前提としてあり、プロップ再現作業の延長線上に僕なりの解釈やアレンジが込められた作品があるとしたらば、そのような類いのものとして評価してもらえるのかもしれません。

ターミネーターマニア

僕はターミネーターとその世界観が大好きです。どれだけ好きかを具体的事例・事象とともにここで語ろうものならば、読んだひと全てが若干引いてしまうくらい倒錯してます。でもターミネーターを産んだジムは好きだけれど、その後に彼が手掛けた作品、具体的にはリドリーの世界観を引き継いで書いたあの2作目や史実に基づいた海難映画などに対しては殆ど心動かされない自分が居ります。むしろ僕は、映画業界の理不尽さに翻弄される中でメガフォンをとったピラニア2やVFX黎明期に全てを懸けようとしたAbyssを心底評価しますし、T2で大成功を収めた後に撮られた『トゥルーライズ』も、ジムとアーニーが肩の力を抜いて楽しむ様がみてとれるあの「大人の嗜みムード」がたまらないと感じます(もちろんターミネーターのプロット自体も某SF小説家の短編作品が大いに影響してはいるのですが、まあそれは「モチーフの範疇」として芸事の世界ではよくあることと理解しています)。

タイタニック キャメロン

しかしながらそんな背景お構いなしにAliensやTitanicはみなさま良くご存知の通り一般世間から高く評価されましたし、興行収入という形でも文字通りの大成功を収めています。2年前に「まだエイリアン2を観たことが無いんだよ」という僕にパートナー榎本君からは「えーっっ!!てっきりハタナカさんはキャメロン信者なのだと思っていたのにっ!!」とひと言。食わず嫌いな性分(「好きなモノをこれ以上増やしたくない」という理由)ももちろんありますが、実際に榎本君の解説付きで鑑賞したエイリアン2は心底面白かった。タイタニックも劇場で観た後にソフト化を心待ちにしVFXシーンだけをコマ送りでくまなく鑑賞(検証)したくらいジムの作品や思想はいつも気にはなっています(アヴァターは劇場で2回鑑賞。原爆ドームもおととし2回目の訪問済み)。

T-STUDIO オークション

なんだかんだ、僕はいま他人のふんどしで闘っていることに変わりは無いんです。「エンドスケルトン、こうやったらカッコイイだろうな」とか「こういう設定でここがこうならきっと見栄えがする」という勝手な想像は日々僕の脳内を駆け巡りますが、でもそれはあまりやりたくない、やっちゃいけないし頼まれない限りしたくない。

T-STUDIO

で、僕はいま相変わらずいくつかの “ 再現作業 ” に命を懸けつつも「自分のふんどしで正々堂々闘うための準備」も同時に進めています。そのために経なければいけない「5つの作品」はそれぞれやはり他人のふんどし系なのですが、その後にあるのはいよいよ「ハタナカオリジナル・超絶変態系作品(世界)」なのであります。もちろん、このコラムのレギュラー読者150余名(この動画の閲覧数から推定)のうち数名には響かないのかもしれませんが、まあT-STUDIO好きな変態紳士なら幾人かは「おいハタナカよ、やはりオマエは俺が見込んだだけのことはある」と言ってもらえるのではないでしょうか(先日、某精肉業界の知り合いに “ 思い切った打診 ” が完了)。

T-STUDIO

ハイ、ここまではずいぶんと長いマエフリ。グダグダと自分のふんどし的近未来を語りつつも僕がいま全身全霊で取り組んでいる作品、それはズバリ「究極の半壊シュワルツェネッガー」デス。僕がターミネーターフリークになった端緒でもある半壊状態アーノルドを、まさかの「あのモチーフ」で再現すべく日々やっております。ここをご覧の全ての人に「欲しいっっ!」と言わせるくらいの超絶変態系オブジェクトであります。アニマトロニックバスト開発当時のあの狂気とまではいかぬものの、それに近い精神状態でここ数ヶ月を生きています。どうかどうか、発表のその日をお楽しみに…

 

 

※このコラム、精神的余裕のある変態紳士諸兄はぜひぜひ何度も眼を通して行間を読んでみてください。「あーなるほど」と仰っていただける日が、ある時に必ず来ますので(キッパリ)。

 

 

 

 

 

T-STUDIOの信念に共感くださるあなたへ

既存製品のクオリティにがっかりしておられる本物志向のあなた、ぜひお手持ちのキットやプロップレプリカをT-STUDIOにお送り下さい。T-STUDIOが魂を込めて改修・製作します。

comment

  1. ピエロ より:

    久しぶりのコメントさせてもらいますね(^_^)
    速攻でピンときまして…(笑)アレやなと!!
    期待していつも見てますよ、T-studioの開進っぷりは☆

    • Mako HATANAKA より:

      先日は工房にお越しいただき、また新規案件をご用命くださりありがとうございました。

      そう『アレ』をその後も少しずつ進めています。
      勘の鋭い幾人かの方々からも早速『アレをこうしてああするのですか?』というメールも…。みなさまさすが…って感じです。

      今後ともどうぞ宜しくお願い致します!

      ハタナカ

  2. 土井大介 より:

    むふふ。
    イイですねぇ~。

    物凄く楽しみであります。

    他人の褌で相撲を取る

    いいじゃないですか。

    この世は他人の褌で満ち満ちています。
    主に商業ベースでの話かもしれませんがそれでも私達を取り巻く環境のなかに多種多様なジャンル、製品、事象として溶け込んでいると考えます。

    ただその褌も、
    エレガントに履きこなしてこそ
    多くの人に認めてもらえ、そこに自分の色を足しても受け入れられるのだと、そう思います。
    そうでない場合は
    「おいおい、気持ちはわかるけどその褌、全然似合ってないぞー。そんなんじゃ応援はできねーな!」とばかりに淘汰されていくのです。多分(笑)。
    マニアックな褌であればあるほど。

    オリジナルの褌に込められたものは、他人がどう推測しても作った本人にしか知る由もないことではあります。
    けれどそんな褌でも自らの愛情や狂気、情熱とともに華麗に履きこなせる一部の者たちが生き残っていくことでしょう。

    (なに言ってるんだワタシは。)
    褌ふんどし連呼してすいませんm(__)m

    • Mako HATANAKA より:

      いつもコメントありがとうございます。

      内容に心打たれました。というか自信になります。

      センスの良い褌をエレガンスに且つ華麗にはきこなし、
      横綱級を土俵の外に投げ飛ばしますのでご期待下さい。

      あ、ちなみに僕は死ぬまでターミネーターもエンドスケルトンも好きですし、いつまでたってもプロップや映画の背景を追求し続けますよ。そしてまだやり切っていない対象がいくつかあるので許される限り取り組みます。

      ただここ最近、モノ造りや表現に対する「情熱」がターミネーターへの「愛情」を上回る瞬間があるのも確か。

      理屈っぽくて支離滅裂なこんなコラムを応援してくださり、いつも本当にありがとうございます。これは土井さんに対してのみならず、こんなコメント返信欄まで読んでくれる変態紳士諸兄すべてに対しての感謝の気持ちででもあります。

      頑張りマス!

      ハタナカ

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