まさかのSW
2017.08.31
大の巨人ファンで知られるスマップのナカイクンが突如阪神の帽子を被り颯爽と画面に登場したならば、お茶の間は大騒ぎになるでしょうか。答えはNOですね。「きっと何か事情があるんだろう」とか「番組編成上の演出なのだろう」と言った具合に、世間はなかなかどうして察しが良い。
僕が生まれて初めて劇場で観たアニメ映画は『ドラえもん/のび太と恐竜』で、初めて観た実写モノは『STAR WARS/帝国の逆襲』でした。当時4歳の僕をよくもまあ連れて行ったものだと、今思えば母親のあの暴挙には感心すらしてしまいます。でも、断片的にではあるけれど、スクリーンに映し出された光景を今でも鮮明に覚えています(とにかくチューバッカがコワかったこととか)。
T-STUDIOの活動が世に知られ始めた頃「スターウォーズ関連は作らないんですか?」と何度か尋ねられたことがあります。その度に僕は「あの世界は敷居が高いし、目の肥えたマニアを納得させるほどの知識が無い。だからやりたくない」という具合に返答してきました。裏を返せば「やってやれないことはない」「むしろやりたい」という意味を含んでの発言です。小さい頃から特撮モノの小道具やミニチュアの「汚れ」や「傷み」が気になって仕方が無かった僕にとって、あの薄汚れたR2-D2やC-3POを見逃すワケがないし、嫌いなワケがない。特にR2のあのなんとも言えないメタリックブルーは鮮烈に僕の脳内に焼き付いていて、いまだにGABANの胡椒缶を観るとゾワゾワした気持ちになります。
現在、依頼案件で取り組んでいる作品はM1号キットを素体にしたものですが、そこにあしらう「配線」に関してあれこれ思索しているうちにエンドスケルトン〜架空のロボット〜SF〜配線…と連想していった結果、思い浮かんだのが2作目でバラバラにされてしまったロボコップ、そして今回のC-3POクンでした(なんせエンドスケルトンの配線は、あの一作目のラストで上半身のみになった際に露見したのみで、あとはT3でT-Xに踏みつけられて首が外れた際のT-850のあのシーンくらい。SFの世界では未来のロボットの配線をどのように創造・表現してきたのか、そんなところに焦点をあてて何日か過ごし、気がつけばこのSIDESHOW製・C-3POを入手しておりました)。
ダメージ表現って言っても、コイツのそれはエンドスケルトンのそれとは全然違う。ターミネーターの場合、穏やかでないミッションを背負いガチの戦争を闘っているわけで、C-3POはどちらかといえば「なぜか争いに巻き込まれた類い」のカワイイもの。油や弾痕・圧痕や人血といった壮絶系の前者に対し、後者は酸性雨やら経年劣化やらサビといったナチュラルエイジングのいわば天然系なのがその特徴。
色んなポーズをつけて楽しめるのがC-3POの良いところ。エンドスケルトンに同じポーズをとらせたら完全に白痴ですな。詳細は大日本工房のページで解説しておりますので、もしよろしければ。
いやぁ~、映画って本当にいいもんですね。
The Terminatorの後半場面でトラックに乗り込んできたT-800が、静かにこう言いますよね。
「 Get out」。
本当の「恐怖」とは極めて静かなものであると小生は思っているのだが、「スターウォーズ 帝国の逆襲」のベイダー卿の恐怖表現も極めて静かであった。
小生も「スターウォーズ大好き小学42生」です。
特に大好きで集めているのは「モズアイズリーの酒場」
シーンに出ていたクリーチャー達です。
その中でも「ダグ ベズウィック氏」が造形した物は小生の宝物の一つです。ベズウィック氏は3分の1スケールT1マケット制作していますよね。
ハタナカ博士が制作した等身大T1トルソー、4分の1スケールT1をメーハン氏、べズウィック氏にお見せしたら、彼らは自分達が歩んできた道を「誇らしく」思う事でしょう。
それでは皆様、「水野晴夫」先生を思い出してご唱和ください。
いやぁ~スターウォーズって本当にいいもんですね。