T2を語ろう

t2 3D 日本公開

名古屋ではなんと8/14・15・16の三日間だけの上映という事実を知り、急遽最終日に榎本と出かけて参りました(実は25日まで公開しているということがさきほど発覚。エノヤンごめん、まだやってた)。

ハタナカ eno T-STUDIO

決して「インスタ映え」せずとも、じゅうぶんに「Tコラ映え」するこの一枚。別に変装したわけでもなんでもなく、日々の業務に支障をきたすやもしれぬ病原菌から身を守るためです。予防です。

T-STUDIO T2 3D

先般のT1鑑賞の際は飲まず食わずでしたが、今回は何と言っても「最高の娯楽作品」たるT2です。正午前というのに唐揚げを摘まみつつ一杯やってしまうのです。

以下、簡単に3D版の感想を箇条書きで

・最初はすごく新鮮で、まるで別作品を観ているかのよう(鼻息は荒い)

・特に炎のOPスカルのシーンの明瞭度アップに驚愕(眼窩の奥行き等3Dならでは)

・「どの部分を3Dで際立たせたいのか」という制作側の意図を知るべく、途中から3D眼鏡を着けたり外したり調査開始

・これまでの人生で散々観てきたので今さら字幕を読む必要も無く、画面の隅々まで堪能(新発見等もあり)

・しかし気がついたらすっかりストーリーに引き込まれてしまい3D云々は完全にどうでもよくなる

・15歳当時、劇場で観た時の感動を今になって味わえる幸せを噛みしめつつ気づけば溶鉱炉のシーケンスへ

・炉へ沈むシーンでは、着けていたマスクがビチョビチョになるほど涙が溢れ出ていた

結局のところ、3Dスゴかったぜ!というより、スクリーンで観たT2は新鮮だったぜ!3Dはオマケだぜ!というところでしょうか。行こうかどうか悩んでいる方、ぜひ行って下さい。後悔はないでしょう(実は先月、今回の3D版配給のキノフィルムズさんからプロモーション協力のお話がありましたが諸事情で幻に。ですので微力ながらここでプチプロモーションを)。

今はなき伏見の名所

突如として話は1992年に遡ります(ここからが今日の本題)。かつて名古屋の中心部にあった東宝系の劇場、その名も「名宝会館」です(2002年に閉館。画像はこちらからお借りしました)。「おや?T2は確か1991年作品だったよね?」とご指摘の貴方、鋭いですね。そう、当時T2はその人気ぶりからロングラン上映されていて、私が観に行ったのは1992年1月4日(と5日も)だったのであります。日本公開初日の8月24日から実に半年間も上映されていたんですね。

T1はVHSで何度も観ていたので、本当は早期にその続編を観に行きたかったのですがいかんせん当時は高校入試を控えた受験生だった私。模型も遊びもお酒も全て断って、わりと真面目に勉学に励んでいたために、T2も「受験が終わってからVHSでいいや」ぐらいな感じだったのでしょう。

サイバーダインシステムズ社

そんな理由で劇場鑑賞を見送ろうとしていた私がなぜ年明け早々に出掛けた(しかも深夜に終わる最終時間帯)のか、正直なところあまりよく覚えていません。覚えているのは2点。まずは上の場面で全身に鳥肌がたったこと。T1で潰されたエンドスケルトンの残骸をこんな形で登場させることによる「ストーリーの連続性表現」に完全にヤラレました(さすがにまだ「T1アームと意匠が違う」とかは当時気づいていない)。

半壊シュワ

2点目はこのシーンで鼻血が出そうになったこと。T1の時よりも各段に特殊メイクが進化していて(というかお金がかかっていて)「リアリティが増している」ことにとにかく興奮しました(さすがにまだ当時は「右目が左目に追従してない」とかひねくれたことは思っていなかった)。人体・金属・血・肉・発光という要素たちが僕の中の「何か」を目覚めさせたシーンです。

ツクダホビー ターミネーター

翌朝、行きつけの模型店に全力で走っていた私。上の3種のうちの「真ん中のやつ」を迷わず購入。同時に赤色の光ファイバーの2φと3φを各1本ずつ(ムギ球やLEDなんてのはハナから眼中になかった)。しかしながらこのポーズ、商品の見栄えとして致し方なかったのでしょうが、なぜこのダメージの状態で親指を突き上げているんだよ全く!と激怒していた私。肘部分でいったん切断して真っ直ぐに修正し、親指もカットしてエポパテで新造、そして光源をお腹の中に収めてそこから眼までは光ファイバーを通しました(いま見るとこのキット、頭部以外の造型はなかなか秀逸です)。

二日続けて劇場に出向き、このツクダキットに没頭。で、さらに暴挙は続きます。当時、北米在住の知人に「もうそっちではT2のVHSが出ているはずだからダビングして送ってくれ」と要求し、4月には日本で発売されると言われていたLD版のためにLDプレーヤーを先行して購入。

最終的に志望校に合格したので結果オーライですが、よく考えると勉強そっちのけでアンタなにやってんだよ…というあの日々。まあ、ある意味これこそがT-STUDIOの原点なので繰り返しますが結果オーライです。


 

そんなわけで実は「T2大好きっ子」なT-STUDIO的T2の楽しみ方を以下、ご覧頂きながら本日のコラムは終了と致します(あまりにもくだらないので忙しい方は読まないで下さい)。

サラ・コナー

この言い方だと、つい最近シルバーマン先生の膝をペンでぶっ刺したことになります。そんな彼女がこのスグ後で「もう半年間もおとなしくしていたんだから監視の緩い病棟に移して」とか、どの口が言うねん!と突っ込みたくなります。ちなみに3D版では音声の微調整もされていて、この後ドアの向こうで研修医と話すシルバーマンの声(室内との通話マイクが切られた状態)がかすかに聞こえてきて新鮮でした。

T-1000 ロバート・パトリック 

T-800は旧式ゆえ、デフォルトではこのような人間らしい表情はできません。このシーンは、T-1000型のほうが高性能だという点を強調する演出だとの解釈もできるのですが、実は「T-1000が悪者・T-800が善玉」という予備知識無しに観ている人に「ああ、今回はこいつがカイル的な役で、サラ親子を守るのか」と思わせる演出でもあるのです。後年キャメロン監督は「公開前にあらゆるプロットがリークされてしまって、本来狙っていた驚きの要素を思うように機能させられなかった」と悔やんでいたそうです。

T2の楽しみ方

つまり、監督としてはこのシーンでT-800が「Get down」と叫びT-1000をシュートした瞬間に生まれる観客の「!?!?」を狙っていたのです。

小峯隆生

T-800とT-1000の狭間でペプシをまき散らしながら凶弾に倒れるのは、キャメロン監督の友人として日本から召還された小峯隆生氏。サブカル界のレジェンドですね。僕の大好きなスケバン刑事IIでの好演も記憶に新しいところです(左下)。このニヒルな表情が実に心憎い。いつか小峯さんにも会ってみたいなあ。

William Wisher, also known as Bill Wisher

小粋なブティックのガラスを突き破って倒れたT-800が起き上がるところ。T1ではテクノワールのシーンで同様に立ち上がる描写がありますがここはそのオマージュでもあります。ちなみ傍らで銀塩カメラを連写する目撃者役でカメオ出演しているのが共同脚本のビル・ウィッシャー(ウイリアム・ウィッシャー)です。メイキングやオーディオコメンタリーでの語り口調からすると、この人は本当に理知的で、温厚そうに感じます。もしかしたらキャメロン監督よりもこのビルに色々話を聞きに行った方が収穫があるような気がします。とてもスローで聞き取りやすい英語を話しますし。

キャメロンオフィスのジェフ

前後しますが、T-1000にジョンの居場所を教える彼の名はジェフ。このジェフについてはM1号の西村さんのインタビュー記事内で言及してるのでそちらをぜひ。

T-1000 ロバート・パトリック 

どうでもいいんですが、たまに車高が高い車(引っ越しや搬入などで借りるハイルーフのレンタカー等)に乗る機会があると、ついついこの姿勢・この表情で運転してしまいます。このシーンの影響であることを今回の3D鑑賞の際にハッと気づきました。みなさんも常識の範囲内でぜひお試しあれ。

T2の楽しみ方

バイクスタントの俳優さんの顔が3D版では「シュワルツェネッガーの顔に修正されていた気がする」と榎本が言っていましたが、僕は完全に見落としていて真偽が定かではありません。どなたか確認してきて下さい(この直前の「用水路にジャンプして落ちてくるシーン」のほうがスローモーションなので確認しやすいかも)。

T2の楽しみ方

であるとすれば、もちろんこのドライバー役もロバートの顔に修正されているのかも…。どなたか確認を〜

エドワード・ファーロング

ジョン役のオーディションでは名だたる子役が集まったらしいですが、監督のお気に召す人材が見つからず、まったくの素人だった彼が大抜擢されたというのは有名なお話。こうした「カメラ目線になっちゃった」みたいな子供らしい一面が随所に垣間見えてとてもカワイイのです。子供って「カメラ見ちゃダメだよ」というと、余計意識してしまって見ちゃうのです(こんなに可愛かったのにオクスリってコワいなー)。

ロケ地めぐり ターミネーター

ロケ地めぐりの趣味はありませんが、この住宅街だけはいつか突き止めて訪れてみたい場所です。しかも夕暮れのこの陽の傾き加減の時間帯に。昔、年に一回仕事でサンフランシスコへ赴いていましたが、ロスは幼少期に本家ディズニーランドへ行った際の一度限り。どなたかこの場所を特定して下さい(ちなみにT1のアラモ銃砲店の場所は特定済み)。

T-800 1984

再びあの男が現代にやって来たことを知り、サラが脱走を決意するあのシーンで使用された写真。これは前作のスチールでもなんでもなく、二作目のこのシーンのために衣装とセットを用意して撮影されました。サラに感情移入してこのシーンを観ると「絶望」という言葉の意味を実感することが出来ます。「アカン…もう終わりや…終わりや…」という具合に。

First Terminator 1984

この写真で、当時のモノではなことがハッキリしますね(あの凶悪さが無い)。僕はここでいつもT1が観たくなって仕方が無くなります。トラックスラー警部が好きなので、未公開シーンが特に観たくなります。

リンダ・ハミルトン

サラが脱走への第一関門を突破するシーン。実は、リンダはこの時「手加減無し」でぶっ叩いていたのだそう。それまでのシーン(鎮静剤を飲ませる直前の暴力シーン)で、この看護師役の俳優がリンダにことごとく遠慮して手加減していたため何度もNGとなり、その度にリンダは床に膝を打ち付けざるを得ずアザだらけになってしまったんだとか。で、そのアザの復讐として、溜まりに溜まった鬱憤をこのシーンで爆発させたのでしょう。ですのでこれからは「マジで痛がっている看護師役の彼」を哀れみの眼で観てあげてください。

リンダ・ハミルトン

リンダ・ハミルトンの迫真の演技。ここまで一貫して「闘う女」に変貌したサラの姿が執拗に描写されていましたが、ここでは一作目のサラの表情を想起させます。それもそうでしょう、1984年のあの日以来、彼女はずっとあの101型(シュワ顔)の悪夢に魘され続けてきたのですから。刑事に写真を見せられたあのシーンでは脱走のために病人を装っていましたが、本心はこの表情にみえるような恐怖の極みだったということは想像に難くありません。「絶望と恐怖」を見事に演じたリンダ、かなり手強い方だと中子真治さんは仰っていましたが、それでもやはり会ってみたい。

ターミネーター シルバーマン

シルバーマン先生、受難のシーン。彼はこの出来事に直面したせいでオカシクなってしまいます(T3やTSCCでその描写があります)。鎮静剤の注射のキャップが床に落ちる音も今回の3D版では心地よく鳴り響いていました。

ターミネーター シルバーマン

「任務遂行の邪魔になるものは問答無用に抹殺する」のがスカイネットのやり方ですが、裏を返せば「邪魔にならないのなら無駄に殺さない」ということが言え、この場面では如実にそれを表しています。無駄なエネルギー、無駄な弾丸、無駄な時間を使わない。プロット的にはその解釈でいいんでしょうが、大人の事情的にみれば「もしや続編があった場合のことを考えて一応このオッサンは生かしておこう」という背景があったのだろうとの推察もできます。T3では全く機能しない役だったことから複雑な気持ちになりますが。

ターミネーター2

あら探しや揚げ足とりは本意ではありませんが、15歳当時劇場でも気づいてしまっていたので一応ご紹介。この直後、真っ二つに割れる頭部ですが、ホンの一瞬切れ込み&火薬入りのパペットが思い切り確認できます。CGではあり得ない、リアルプロップを用いた映画の醍醐味とも言えます。シュワちゃん若くてカッコイイ。

T2の楽しみ方

僕が昔から好きなシーン、というか表情。エレベーターの上から容赦なく攻撃してくるT-1000に対し、やや人間らしい表情を見せるT-800型のこの表情。キャメロン監督が演出を指示したのかアーノルドのアドリブなのか、はたまたマジでビックリしたのか…真相は闇の中です。

リンダ・ハミルトン

このシーンでは本来、耳栓をして撮影する予定だったのがリンダが装着を忘れて本番に臨んでしまい、鼓膜にダメージがあったそうです。途中で「アカン、耳栓忘れた!」と気づいてもなお演技を続けるこの勇姿。これがハリウッドの女優魂ですな。

サラ・コナー

エレベーターを降りてスグのタイミングで到着した不幸なパトカー。迷い無くその前に立ちはだかり銃口を向け、しっかりガラスのみを狙って威嚇発砲するサラ。「サラ、強え〜。あれからたくさん鍛えて色々勉強したんだな…。ホント強い女になったな〜」と関心する僕の脳裏には、あのジンジャーの変態彼氏からのテレホンセッ○ス強要(人違い)にも動じること無くキャピキャピしていた可愛らしい女子大生のサラの姿が浮かんでさらに感慨深くなるのであります(このキャラTシャツを探し求めて十数年。現地の古着屋をくまなく回っても見つかりそうもない…誰か!)。

ターミネーター2の楽しみ方

で、哀れパトカーから引きずり下ろされ柱に打ち付けられる新米(予測)警官の彼。柱にヒットする際の「フーシ!」という叫びは、端役ながら彼なりに表現した精一杯の個性なのだろうと僕は解釈しています。だって「フーシ!」とは言わないでしょう普通は。これも僕が昔から好きな場面のひとつ(みんなも早速「フーシ!」を聞いてみよう)。

ジョン・コナー

「触れたモノには何にでも姿を変えられる」という101型の説明に従えば、この瞬間にT-1000はジョンに変身する能力を身につけたはず。ただし「同じ体積のものにだけ」という縛りを考えると「どでかいリュックを背負ったジョンがこの後に必ず現れるはず!」と予測し、見事に裏切られた15歳の頃の僕なのでありました。

戸田奈津子の和訳

「人を殺しません」と誓わされた101型ですが、いきなり直後に守衛を撃ちます。「さっき約束したばかりじゃないか!」という表情のジョンに向かってのこのセリフ。機械的な言葉で訳せば「彼はこの後も生きる」で、意訳すれば「死ぬことはない」もしくは「殺してはいない」くらいが妥当でしょう。しかしどうでしょう、この「死なないよ」という突如かわいらしくなる101型。3D版の字幕は「戸田奈津子」とあり、この場面はやはり同じく「死なないよ」でした。いつもDVDでは「英語音声+英語字幕」で鑑賞している僕。久しぶりの「死なないよ」を劇場で観られて感激したのですが、所有するDVDの和訳でも同じでした。確か吹き替え版はどのバージョンも「死なないよ」ではなかったはず。なんだっけ?あーどうでもいい話やなこれは。

ターミネーター 笑顔

3D版はこのシーンを含む「特別編」ではなく「劇場公開版」でした。T5(ジェニシス)内で、カイルに挨拶をする際にもこの「引きつり笑顔」を披露しますが、アーノルドはこれを[Mechanical smile]と表現してメイキングなどで語っています。これを知っていた僕は2015年の対談時に[Please show me some mechanical smile]とお願いして写真を撮ってもらおうと画策していましたが、まさかの持参スカルへのサインゲットでもうお腹いっぱいとなり、リクエストせずに終わってしまったのです。

リンダ・ハミルトン

ここの僕的な見所は「パッサパサのハンバーガー」の描写です。ロスからひたすら南下して、小汚いStationを見つけたらぜひ勇気を出してハンバーガーとフレンチフライをオーダーしてみよう。もしジューシーなハンバーガーが出てきたら、まだ南下度合いが足りないということ。物言わず、遠くを見つめながら食すパッサパサのハンバーガーはそれはもうさぞかし不味いことでしょう。だがそれがイイ。

ターミネーター エンリケ

「T1でのトラックスラー警部、T2のエンリケ」を座右の銘のごとく連呼してきた程に僕はエンリケが好きです。だからこそ、FBIにサラの情報を売った密告者として描写され、挙げ句の果てに簡単に銃殺されてしまうというTSCCでの扱いには怒りを抑えきれません。最初はノリの軽いええオッサン風の彼が、サラの忠告に耳を傾けガッチリ手を握り会う際のこの眼。サラを裏切るわけがないじゃないか…。

ターミネーター エンリケ

そしてエンリケといえばこのセリフ。妻のヨランダはアイアイサーとばかりに即座に瓶を持って走ってきます。僕も古い友人の突然の来訪の際にこのセリフを吐きたくてテキーラは常備しておりますが、今のところそれほどに劇的な来訪が無いため発せずじまい。男なら、いつかは言いたいこのセリフ。

NO FATE

上:NO FATEの文字を刻み込むサラ/左下:刻まれたNO FATEの文字/右下:T-STUDIOに参画して早々、おもむろにバルコニーの木枠に榎本が刻んだNO FATE(「こんなのを半ニヤケで刻む君との出会いは僕にとってFATEだよ」と思ったあの日が懐かしい)

ターミネーター2 タイムライン

「悪夢から覚めたサラがダイソン暗殺のため急遽出発〜ジョン&101型によるサラの足取り予測・追跡開始」まで約1分36秒。「サラ、ダイソン邸到着〜ジョン&101型、ダイソン邸到着」のタイムラグが約3分46秒。この2分弱の時間差を立証するには両チームのエンリケ邸〜ダイソン邸までの移動時の走行時速を予想すればよい。サラは基本100マイル毎時・時々120マイル同、101型は律儀に100マイル毎時を遵守(前半にその旨のサラの忠告有)と仮定すると、見事にピッタリ計算が合うんです。もうね、何百回も同じ映画観てるとそんな検証するくらいしか楽しみがなくなるんです。この検証は世界初公開の自身アリ。

ダイソン ダニー ターミネーター

くだらない仮説その②。「なぜカリフォルニア州在住のダニーがミネソタツインズのキャップを被りこんでいるのか?」それはマイルズかタリッサ(妻)のいずれかもしくは両者の実家がミネソタ州にあり、グランマ・グランパの家に遊びに行った際にスタジアムに観戦に出向き、その時に買ってもらって以来すっかりツインズファンになってしまった説!ダニーは我慢強い子だと思うよ。名古屋で阪神ファンやってた自分としては、ダニーが学校で友人達からどんな誹謗中傷を連日受けているのか、それがもうよくわかるから…。でも突然押し入ってきたキチ○イ女に銃口向けられた父を目の当たりにしても、君みたいに「パパを撃つな!」なんて飛び出していく勇気は僕にはなかったけどね。

T2 名シーン

この場面は101型が超かっこいいし痛快だし、大好きなところ。ストレス解消にこのシーンだけ観るのもアリですな。

T2 見どころ

装填時に誤って落っことしたこの一発。これが最後に効いてくるんですが、1回目に観ただけでは気づきにくい伏線描写。15歳の僕は二回目で気づきました。

hurt 複数形

[hurt:傷み]という単語はこのように複数形で使うのだと言うことを学びました(どうでもいい)。文全体としては、外国人とSMプレイでもしない限り使わない(聞かない)であろうセリフではあります。

ターミネーター バトルダメージ

ダメージレベルの最終ステージのシーンでは、必ず思い出す「当初の構想図」。以前にもどこかで説明しましたが、当初2作目の製作前にキャメロン監督は「終盤はアーノルドの面影を完全に失った状態のエンドスケルトンがT-1000と戦う」という設定を思い描いていたそうです。ただ特殊メイクや特殊効果の側面から時間とコストが掛かりすぎるという理由で没となってしまいました。もしそれが実現していたら、僕の最もお気に入りのシーンとなっていたかもしれません(立体化はいつかやってみたい)。

T2 I know now why you cry.

このセリフを本人の口から聞きたくて、対談時に僕は「マシーンが人の心を理解すること」について話題を投げ掛けたのですが、結局聞けずじまい。ジェニシスの北米におけるプロモーション時のインタビューでは、その話題からこのセリフを口にしていたので狙ってみたんですけれど(事前に「特定のセリフを言わせるのは禁止」という厳しい忠告があったため、誘導尋問作戦に臨んだのです。「アイルビーバック」を言わせたがる残念なインタビュアーが多いからそういうことになるんだよね)。

T2の楽しみ方

上のひと言の後、サラと握手。そしていざ溶鉱炉へと歩む101型は、一瞬このようにジョンを一瞥します。ここにグッときて私の涙腺はいつも崩壊します。ここ何年も泣いてなかったのに、スクリーンで観た今回は先述の通りビッチョビチョに。

ターミネーター サラコ

屈強な殺人マシーンたるT-800を、ボタン一つでやり込める(それも二度も)、それが伝説の戦士サラ・コナーなのであります。


ここまで読んじゃった猛者の方は下の「変態だね!」ボタン…は無いか…。あー疲れた。

 

T-STUDIOの信念に共感くださるあなたへ

既存製品のクオリティにがっかりしておられる本物志向のあなた、ぜひお手持ちのキットやプロップレプリカをT-STUDIOにお送り下さい。T-STUDIOが魂を込めて改修・製作します。

comment

  1. akiyuki togashi より:

    なんや全部読んどったらセツのうなって来た。
    あの日観たことは刹那やけど、
    今でもまだ続いとるんや。
    変態紳士の間ではナ…
    コレからも。

    だからココがあるんやな(笑)

    • T-STUDIO・ハタナカマコト より:

      今回の病的コラムの内容は「いつか発信したい」と思っていたもので、ようやくそれを思い切り吐き出すことができました。最後まで読むなんて「変態紳士・関西代表」の称号をガッチリとゲットしたことを意味します。

      丸一日かけて文と画像作って、ほんましんどかった〜

  2. 御坊 茶魔 より:

    「飲みごたえあり」と「役者バカ」

    そのCMはこんな感じであった。
    広い海原を疾走する一隻のボート。それを追跡するヘイコプター。そのヘリから一人の「男」がボートに飛び乗る。そして一言、「飲みごたえあり」。

    今回のコラムを拝読させて頂いた後、「読みごたえあり」と、一言発しておりました。

    さて、ハタナカ博士がコラム中でコメントされている、
    「右目が左目に追従していない」ことについて、小生なりに考察してみました。以下の考察は「T-800の眼球運動制御システムは人間のそれと同じである」との仮定のもとに述べさせていただいきます。
    右眼が追従していない理由
    その1、右眼の外傷性動眼神経麻痺により眼球を内転出来なくなっている。

    その2、左右眼球の水平方向の動きを中枢で制御している「内側縦束」の障害である「内側縦束症候群」が発生している可能性。これにより、一眼は外転できるが、他眼は内転できなくなる。

    その3.右側眼窩内壁骨折(この場合は骨折ではなく破損)により内直筋が骨折部に陥頓し、内転ができなくなっている。

    その4.もともと異常なのは左眼。つまり「間欠性外斜視」がもともとあり、正面を向いている右眼が正常で、外を向ている左眼が斜視になっている。

    冒頭のCMに話を戻します。その「男」はこんな風に紹介されていました。スパークする「役者ばか」藤岡弘、。

    小生も「ターミネーターばか」を続けていきたいと思います。

    ところ、最後まで読んでしまった事を後悔する文章ってありますよね。

    そんな文章になってしまった事をお詫び申し上げます。

    • T-STUDIO・ハタナカマコト より:

      さすがは「眼」に関してお詳しい茶魔ちゃまならではの考察。恐れ入りました。「故障」の線ももちろん僕の頭にはあり、メイクの不備(限界)を好意的に捉える方法としてはその解釈が最もスマートです。でもここまで専門的な分析は僕にはできないのでこれまた結果オーライ!ですな。

      「コラムにするにはもったいない」とのお言葉を賜るほどの変態記事でしたが、本当はT-STUDIOサイト公開の頃にこんなページも設けてみたかったんです。どうしても当時はクソ真面目路線だったので…。

      楽しんでもらえてヨカッタ!

  3. スズキ より:

    こんにちは。いつもコラムも拝見させていただいています!
    やっぱり序盤シーンでのT-1000は味方に見える演出だったんですね!
    T-800のジョンを見つけたときの字幕や登場シーンのBGMも序盤は悪っぽい感じでしたし、T-1000が市民を守る警察官の服を着ていることも味方に見えるのかなぁと妄想しました。
    造形の違いなどは私にはまだわからないことばかりですが、記憶を消して見ることができない以上、T2を100%楽しめる日が来ないと思うと残念でなりません。

    しかし今回のコラムを見て、T2を更に楽しめそうです!

    • Mako HATANAKA より:

      スズキさんどうもです^ ^

      いやはや、ホント仰る通り「記憶を消してみることができない」のがなんともかんとも…なんですよねT1もT2も。もう今さらピュアな目線で観れないという苦悩。

      でもそういう苦悩を抱えつつも懲りずに今後何回も観ることになるんでしょう。それほどに魅力に溢れた作品たちだと僕は思います。それはもう、エンドスケルトンなんてどうでもいい!と思ってしまうほどに。

      今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

  4. 土井大介 より:

    いやはや。
    本当に読みごたえのある記事、ありがとうございます!
    「変態だね!」ボタンは心の中にて連打しております(笑)。
    ところで、
    自分の行動にも、T1のシーンより
    色濃く影響を受けているものがありまして。
    モーテルにて、カイルがどこからか買ってきたもの(爆弾の材料)が詰まった紙袋を無造作にテーブルに置き、続けざまにビリーっと破いて中身をあらわにするところなどは
    マックの持ち帰りを家族分買ってきた時などについついやってしまいます(笑)。
    あと、
    その後、サラと1線を越え、「愛してる。ずっと前から」の台詞のあと「言うんじゃなかった」とか言いながらバッグにお手製の爆弾をひとつずつ、なぜだか凄い勢いで詰める仕草(「おいおい、爆弾をそんなに手荒に扱って大丈夫かいな?」と思いつつ当時は見てましたが)などは、
    着替えや手荷物などをバッグやかばんに詰める際にやってしまいます(笑)。
    狭い路地から通りに出る際もゆっくりと左右を見回す、なんてのは日常的な所作となっております。
    いえ、周囲に分かって貰えなくてもいいのです。完全に自己満足です(笑)。

    そんなしょーもない行動を嬉々としてやってしまうしょーもない男ですが、
    これからも何卒宜しくお願い致します。

    m(_ _)m

    • Mako HATANAKA より:

      土井さん

      どうですかこのコメント欄の賑わいっぷり。T2の力がスゴいのか僕の狂気の記事に対する労いなのか…。いずれにせよハッピーなことです。

      そして僕も!なのが「バッグに爆弾を無造作に入れる」の真似!旅行前の準備などではここぞとばかりにやります。でも衣類とかはグッチャグチャになること必至なのがどうにもこうにも…。

      今度、マックの袋ビリビリをやってみます。

      • 土井大介 より:

        いやー、実はこの盛況ぶりに
        気圧され出遅れた感が否めないなか
        コメントさせて頂きましたが・・・

        おー!
        ハタナカさんも!
        爆弾バッグ!やりますか!
        いやー、なんか嬉しい!
        是非紙袋ビリビリもお試しください(笑)!

comment form

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

T-STUDIOの作品

アーカイブ