昔日のT-STUDIO
2017.04.12
古い写真を整理していたら出てきたガラケーの粗悪な画像データ群。2003年頃だと思います。20代後半、身も心もシャッキリしていた青年の頃ですね(今はグンニャリの中年です)。T2エンドアームの粗悪なキットを完全リファインしようとしているご様子。指関節の部品を全てバラバラにして整形し直し、フル可動にして銀サン仕上げ…。うーむ、恥ずかしいなこれは。やってることの変態性は今とあまり変わりませんが、テクニックというか発想がまだまだ甘い頃で、突き詰めてる感が伝わってきません。
型取り枠用のダイヤブロック数千ピースを格安でゲットして嬉々としていたり、ブラウン管に移したDVD画像を直接携帯で撮影していたり、なぜか七味唐辛子が卓上にあったりと、苦笑してしまいます。オシャレ(風)なブラウン管TVなど、よく見るとつや消しアイボリーを刷毛塗りした形跡が…。ナショナルロゴマークなどはご丁寧にグロスブラックで再塗装してあります。ダイヤトーンのスピーカーにタカミネのアコギ、いやあ懐かしきあの頃。
当時は「向こう側の人たち」として認識していた留之助商店の中子オーナーや榎本店長。今こうしてあの頃の写真を眺めていると、人生・運命の妙みたいなものを感じずにはいられません。
当時私が必死に取り組んでいたT2アームキット改修の部品群をかき集め、榎本君の手によって丁寧に仕上げられたこのハンド。美しいですね。稚拙な当時の僕の遺産を、榎本君がカスタマイズを加えた上で絶妙なパイピングを施してアッセンブル。ほんと人生なにが起こるかわかりません。これを眺めつつ「当時僕がもっとプロップ準拠で作り込んでいれば、さらにクオリティは高いモノになっていたんだろうな」などと後悔していると、「いや、じゅうぶん変態だよ」と榎本君は慰めてくれます。
当時は「こすって銀サン」での仕上げしか頭に無かった私ですが、時は流れて金属調仕上げのノウハウは蓄積されています。コイツをT-STUDIOお得意の銀鏡塗装にて仕上げると思うとワクワクします。しかし見れば見るほど変態ですな。ハタナカもenoも。
後日報告予定ですがこの個体、普通では考えられない「ある用途」で使用されます。運命や人生について、さらに考えさせられるやや重めのテーマなのですが、その時が来たらまた。
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