ソフビには見えまい
2017.02.14
そう、いつもの通り頭部は全てM1号のソフビキット、それ以外はアルミニウム・ステンレス・レジンの複合パーツによる構成です。優秀な素材としてのM1号製エンドスカルキットをいかに金属っぽく見せるか。古くはホビージャパン誌での作例として村尾ゴジラ氏が果敢にトライした「ソフビへの蒸着メッキ」、その後は世界各国のモデラー達がメッキ調スプレーやアルクラッドII等の特殊顔料で挑んできた難題でした。かくいうT-STUDIOはというと「こすって銀サン」や「メッキシルバーNEXT」「メッキ伝説」等でこの闘いに長い年月を費やしてきました(遠い目)。「熱による変形」を心配しなくて良いのならばいくつも手立てがあるこの闘い。先人達が満足な仕上がりに到達できなかったのはこの「ソフビの特性」が立ちはだかっていたからに他なりません(今回の記事のタイトルは、この写真を撮影しながら何度も何度も繰り返した言葉です)。
一枚目の画像の別アングル、ではなく、実は「違う作品」です。2作品ともコレクターの方々からの依頼品で、一枚目がO様向け、二枚目がK様向けの作品です。依頼内容はともに「OPプロップレプリカのダメージバージョン」に他なりませんが、同時進行で製作したとは言え「全く同じ」には作らない(作れない)のがT-STUDIOの性です。一枚目は過去のOPレプリカ損傷版に準拠した「ストレートな恐ろしさ」を、二枚目の作品は各部の部品配置のバランスに動きをもたせた「生きているかのような生々しい恐ろしさ」をそれぞれ表現しています。繰り返しますがこちらも「ソフビには見えねえ〜」なのであります。
前回コラムから気付けば4ヶ月。この2作品以外にも色々と目白押しだったT-STUDIOのこの数ヶ月に関して次回コラムで一挙報告させて頂きます。
待ってました!
今年もよろしくお願いします(笑)。
僕の方も個人的にいろいろありました。
やっぱりハタナカさんの作品、凄いです。
出会えてよかったー(笑)