撮影用小道具を再現しています
2016.09.21
もったいつけるのはやめて堂々と公開。格好いいんですよ、これ。そしてオーラもスゴイ。過去アニマトロニックバストに始まって、OPプロップレプリカ、T1エンドアームと、製作の途中経過は一切公開せず、完成した後にさらに撮影や解説の執筆を経て「いきなり発表」というのが私のやり方で、こういった完成に至っていない作品の画像をお目にかけるのは初めてです。細かな部品類は未装着ですし、ペイントも本番で施すそれとは異なる「プロトタイプ」であり、台座の塗装なども含めさらにここから煮詰めたものになります。「思い描いた通り・イメージした通り」のモノが完成に近づいていく様子に、私も榎本氏も日々ウットリしています(製作者である我々はすっかり見慣れてしまっているというのも本音であり、果たして初めてこれを目にする方々はどんな感想を抱くのか、想像すらできません)。こういった途中経過も、後に振り返ると良い思い出となっていることでしょう。
三年前、苦心の末に完成させたT1エンドアームもさらに熟成されたものとなり、今回の作品と合体します。各指関節の組み立てを担ってくれている榎本氏も、プロトタイプとはいえ本番さながらの工作を施してくれております。参考にするのはT1の劇中画像や1984当時の資料ではなく、T-STUDIOのサイトに掲載されている3年前の私の作品画像。死にそうになりながら徹底再現したあの作品こそが、何よりも詳細な資料なのです。
本当は写真右奥にあるSIDESHOW製ライフサイズエンドスケルトンが映り込んでいましたが、コイツと比較するにはあまりにも忍びないのでカットしてやりました。これと比べるとあれはただの「等身大トイ」でしかありません。各部をプロップ通りにフル可動で製作される今回の作品は「当時の小道具そのもの」で、まるでそこに生命が宿っているかのような佇まいなのです。直立不動の量産トイと比較してはいけないのです。
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